ゲーム開発・制作現場の採用者が求める人材
まず、好奇心が重要です。それは新しい技術のトレンドに適応できるという部分です。次に、会社(企業採用者)側が見て、この人と一緒に働きたいなと思わせるメンタリティの部分も重要だと考えます。現実を直視できて、面白みを作ろうとする気概や、ダメなものはダメと認識する力、、新しいものを取り入れる力などが必要になります。
例えば、面接時に「これまで仕様書に沿った開発をずっとしてきました」という方がいます。それはそれで素晴らしいことなのですが、技術的な部分がが合ったとしても、何か新しいものを作るということに関してしっかりと捉えて行くという部分が見えないと難しいという結果になってしまうことが多いです。
また、現在、もしくは過去に勤め先の会社で職歴として何を経験してきたのか、どんな大学を出ていて、どういう資格を持っているか。そういった部分に関しては、実はほとんど見ていません。建前として履歴書は必要ですが、そういった部分を重視していないという意味です。それよりも重要なのは、エンジニア(プログラマー)であれば、これまで書いてきたソースコードの中身です。そこにその人の人柄が表れるのです。何が好きなのか、何の制約もない環境下だとしたら、その人は何をするのか、そういった部分での合う合わないという判断に重きを置いています。ツイッターやブログで情報発信をしている人であれば解りやすいですね。スキルマッチよりもファンマッチの方が、長い目で見てお互い幸せになれる可能性が高いと考えています。
ゲーム業界に不向きな人を挙げると、「仕様書通りにしか作れない人」です。ゲーム特有の「気持ち良さ」(UI:ユーザーインターフェイス含め)というのは仕様書で表現できないものです。そういった点を理解できて、これまで築き上げたものを壊せる人でないと、ゲームの開発には不向きだと思います。自分がプログラマーだとしても、デザイナーさんがどういうふうに画像を作っているのかとか、どういうふうな指示をしたら自分の思った通りのものを作ってくれるのか、といった踏み込んだ上で、ほかのチームメンバーが何をやっているのかが理解できるぐらいのスキルが求められます。